岸田首相「卑劣な蛮行、許されず」 閣僚に帰京指示―安倍氏銃撃

岸田文雄首相は8日、安倍晋三元首相が撃たれ、負傷したことについて「民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行であり、決して許すことはできない」と強く非難した。安倍氏の容体については「深刻な状況にあると聞いている。何とか一命を取り留めていただくよう心から祈りたい」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。
安倍氏銃撃を一斉非難 与野党に衝撃広がる

10日投開票の参院選遊説で山形県を訪れていた首相は急きょ東京に戻った。閣僚も全員帰京させた。この後、今回の事態について閣僚らと緊急協議を開く。
首相は選挙戦最終日となる9日の対応は決まっていないとした。政権に与える影響を問う質問には「懸命の救急・救命措置が行われており、政局に与える影響には今触れるべきではない」と述べた。
記者団とのやりとりの最中、首相は涙をこらえるように上を見上げてから話す場面もあった。犯行の背景などについては「まだ十分に把握できていない。警察の捜査をしっかり確認しなければならない」と指摘。「警備は最善を尽くしていたと信じたいが、いま一度しっかり実態を確認することが大事だ」と語った。

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