高速鉄道の整備には高い技術が求められるため、 一から開発するのは容易ではありません。そのため発展途上国や新興国には、他国からの支援が必要不可欠です。しかし 「高品質·高価格」の日本の新幹線や高速鉄道は、財力の乏しい国からは敬遠されがち。一方中国は、 「高品質·低価格」 をうたい、世界屈指の鉄道輸出国になっています。しかし徐々にそのメツキは剥がれ、日本の高速鉄道を求める動きが世界に広がりつつあります。今回は海外メディアの記事を通して、日本の高速鉄道の凄さを見ていきましょう。
まずは世界的ニュースチャンネル 『CNN』の 「日本の新幹線は鉄道の旅をどのように変えたのか」 という記事をもとに、日本の新幹線が世界の高速鉄道に与えた影響を紹介します。新幹線が開業したのは、 1964年10月1日。青と白の流線型の車両が東京駅から新大阪に向けて、 新設された線路の上を軽やかに走り抜けました。同年に開催された東京五輪とともに、 日本の新幹線の開業は世界的にも広く報道されました。新幹線は日本にとって、第二次世界大戦後の辛い状況から復活し、再び国際社会に返り咲いたことを示す、シンボルのような存在だったのです。そして現代でも、 新幹線が日本の技術力を象徴する存在であることは変わりません。
新幹線に限らず、 鉄道技術全般において、 日本は世界をリードしています。日立や東芝などの強大な複合企業は毎年、 数十億ドル規模の車両や設備を世界各国に輸出しているのです。かつては東京駅と新大阪駅を結ぶ東海道新幹線だけだった路線も着実に拡大しており、東京から神戸·京都·広島·長野などの主要都市まで、 最高時速約322km で走行可能です。高速鉄道の発展により、人やモノの輸送方法が大きく変わったのは言うまでもありません。新幹線は復興の象でもあり、同時にその復興をさらに後押しして、経済的な発展を促すためにも必要なツールだったのです。とはいえ高速鉄道の普及は、容易なことではありませんでした。日本は地形が複雑なうえ、 気候もバラバラ。
北海道の冬と沖縄の夏、 そのどちらにも耐えうる力が求められました。もっとも厄介なのは頻発する地震です。日本が地震大国なのは、みなさんもご存知のとおり。地質学的に不安定な場所にあり、地震や津波の被害も多いです。さらに、 世界の火山の約1割が集まる火山大国でもあります。このようにさまざまな事情が、 日本における高速鉄道の普及を難しくしていました。しかしこの困難を一つひとつ乗り越え、限界を押し上げていくことで、 日本の鉄道技術は発展してきたのです。特に問題を発見し、 その解決法を考えるという点では、 日本の技術者は世界でもトップクラスだといわれています。実際こうした事情にもかかわらず、新幹線はその歴史において、 乗客の中から1人も死者を出していません。
鉄道と地域社会との共栄にも、日本は力を入れています。新幹線は確かに素晴らしい乗り物ですが、 その騒音や振動は、 沿線住民にとって生活に支障をきたす公害です。例えば列車がトンネルを高速で通過すると、 圧縮された空気によって騒音や揺れが発生します。日本では厳密なダイヤ管理により、数分おきに電車が行き来するわけですから、 近隣住民の苦痛は想像以上です。そこで注目を集めているのが、次世代新幹線 『ALFA-X』 です。走行試験では時速約400km を達成しており、 実際の営業時の最高時速も360kmを超えるといわれています。世界最速の座にもっとも近新幹線といえるでしょう。『ALFA-X』 の大きな特徴は、 車両の先端部分である「鼻」 が異常に長いことです。
思わず 「長すぎじゃない?」と思ってしまうほど、 シャープなシルエットになっています。MS 実はこの長い鼻、500m 速度アップよりも騒音抑制を考え、 デザインされているそう。鼻の長さが違う車両を走らせ、 より騒音を抑えられる長さが選ばれました。単にスピードを追求するだけではなく、周辺住民の生活も考慮していることが、日本の新幹線が長く愛されている理由だといえるでしょう。そんな新幹線は、 他国の高速鉄道にも大きな影響を与えました。というのも新幹線が開業した1960年代、欧米では 「鉄道は時代遅れ、 投資するなら航空機」 という考えが主流に。莫大な予算をかけて新幹線を整備した日本は、 バカを見るだろうと思われていたのです。
しかしいざ新幹線を運用してみると、 その利便性は素晴らしく、場所によっては飛行機よりも早く到着できることもありました。世界の予想を裏切り、 日本は鉄道が最速の移動手段だと証明したのです。これを受けて他国も、 新たな高速鉄道の整備に踏み出しました。その代表的な例が、 フランスです。フランスは1981年以来、 パリーリヨン間で高速鉄道TGVを運営しています。このTGV は歴史的にも大きな成功を収めており、 大都市間の長距離の移動時間を大幅に短縮しただけでなく、輸送人員も増やしました。高速鉄道を使った移動を手ごろな価格で提供し、 通勤·通学などの日常生活においても利用できる交通手段にしたことで、フランス人の生活に大きな変化をもたらしたのです。
他にもイタリア·ドイツ·台湾·サウジアラビアなどの、 多くの国が主要都市間を結ぶ列車を運営しています。国内線や国際線の旅客機にも見事張り合い、 乗客の奪い合いも起こっているそうです。そんな中、 ここ数年、 凄まじい勢いで活動の場を広げているのが中国です。中国は、 大きな経済力を武器に「一帯一路」 政策を進めておリ、中国本土からヨーロッパまで、巨大な鉄道網を造ろうとしています。中国の鉄道網の全長は約29,000に及び、 これは全世界の鉄道網の3分の2に相当するほど。当然ながら乗客数も、日本を大幅に上回ります。中国は当初、 日本や欧米から輸入した技術を使っていました。
しかしその後は独自の技術を発展させ、 短期間のうちに鉄道大国までのぼりつめたのです。海外輸出にも積極的で、 主にアジア諸国やアフリカなどの途上国から、高速鉄道の受注を受けています。しかし対照的に欧州への進出は、あまりうまくいっていません。ヨーロッパ諸国が比較的鉄道先進国ということもあり、 他国の鉄道を買うメリットがそこまでなかったのです。そんな中、 スペインで運行予定の高速鉄道はイタリアの運行会社を通じて、日本の 『日立製作所』 がカナダの『ボンバルディア』との共同で請け負うことが、 2020年8月12日に発表されました。
受注総額は998億円で、このうち日立の受注額は約600億円。ヨーロッパの大きなプロジェクトを日本が受注したことは、 中国に衝撃を与えました。ある中国メディアはこの一件を取り上げ、スペインが日本に高速鉄道車両を発注した理由について分析する記事を掲載しています。
この記事皆さんはどう思われましたか。ではこのニュースを見た人々の反応を見ていきましょう。
いくら品質が良くてもかなり輸送費とかかかりそうな日本を選んでくれたのなんか嬉しい
電車が安全なのは過去の事故の原因をそのままにせず、より良いものを築きあげてきた方々のおかげです。有難うございます。
鉄道関係者様 毎日 安全の為に努力して下さってありがとうございます
快適な移動への進化をこれからも宜しくお願いします。
新幹線のスピードも凄いけど、かつての大揺れしてた急行電車とは比べ物にならない乗り心地は感嘆します。新幹線で酔ったこと無いですからね。気が付かないほどスムーズな発車はいつも凄いと思います。
新幹線を作った人々、そして日々安全運航に努力しておられる方々には最敬礼です!その努力があったればこそ、日本が世界に誇る新幹線が生まれて成長してきたと思います。世界一の鉄道、新幹線。日本が世界に誇る新幹線。本当に誇りに思います。
この動画の日本語で1か所気になりました「受注を受ける」は二重表現では?「受注した」「注文をうけた」では?
日本の鉄道の技術が凄いのは素人の自分でも感じる。でも安全な運営を続けてられるのは管理システムの構築と、それ以上にデスクワークから現場の作業員にいたるまで各々のマンパワーの徹底力だと思う。
これは金で輸出できるものではないと思う。
他国は、とくに中国は期日通りには開通した試しがない上、契約にはない請求書が来るから怖い。
日本は期日に間に合う様にかつ安全に作業を進め、また現地採用をして地元の経済に貢献する。支援と言いながら自国民を使い、資材も自国から持ち込むあの国のやり口は、地元にとっては迷惑この上ない。
その上、クオリティーが低いとなると救いようがない。
Share this post:
Share on Twitter
Share on Facebook
Share on Pinterest
Share on LinkedIn
Share on Email